4日間7公演の能楽鑑賞教室が終わりました。(あとの3公演は狂言共同社)
さすがにこれだけやったので、最後の私のシテは、落ち着いてやることができました。普段、能楽は申し合わせ1回に本番1回としていますが、こういう機会も安定感にはよいものです。
毎日、国立能楽堂所蔵の装束を使ってきて、今日は少し変わり種の狂言袴にしてみました。
ふつうは白抜きの紋散らしですが、彩色がしてあります。古いものを写した(複製した)のだそうです。鷺流のではないかというひともいるそうですが、よくわかりません。
神様や唐人、また大名の下着として穿く下袴も、黒の繻子地に色糸刺繍でこのようにしてありますが、この袴は染めで、彩色の彩度も抑えてあるので、違和感なく使えました。
お客様のうちで気づいたかたはいらっしゃったでしょうか。
肩衣は、雁的に矢の図を選びました。渋めの柄が好きなのですが、学生のかたが大勢観に来ることを考えて、なにか印象に残りそうなハッキリした柄がいいかなと思いまして。でも開場してみたら、この回だけ学生の団体がゼロで、目論見が外れてしまいました。