このところ『醒睡笑』を読んでいます。旅行先の古書店で手に取り、ちょうどスピンの挟まっていたページを開いたところ、目に飛び込んできたのが、先月やるまい会の『鉢叩』で謡ったうた「長からん大角豆の花は短くて、短かき栗の花の長さよ」。
これは縁だな、本に呼ばれたのかなと思いまして。
愚かな聟が舅の家で失敗する話、魚説法によく似た出家の話など、狂言と同様の話がちらほらみつかります。
この本はとかく落語との繋がりが語られていますが、そういう眼鏡を掛けずに作品とその時代にむきあえば、時代的にもとうぜん狂言との繋がりのほうがあらわれてくるはずですね。