伏木曽我の間狂言、無事終わりました。
終わったので言えますが、語っていて祐経と祐成を言い間違えやすいのです、非常に。多分大丈夫でした。
脇の安田さんからも終演後にいわれましたが、祐成が伏木で落馬する場面の説明が、謡のなかと間語りとで違っています。
謡では祐成は自分で倒れた馬を起こして再び乗る。間語りでは時致が馬から下りて祐成を引き立てたといっています。
まぁ、能のなかでシテの祐成本人が言うほうが正しそうな気もしますけれど、ひょっとすると間語りのほうが本当で、本人は倒れただけでも恥ずかしいので、虎御前のてまえちょっと体裁を繕ったのかも……と思うのは意地悪すぎでしょうか。
ところで伏木曽我の間語りは、野村又三郎家にはあるのですが(『狂言集成』にも、ほぼ同じで、少し言い回しの違うものが載っています)、法政の伊海先生の書いた新作間語りもあるのだそうです。もしもまた機会があればそちらも、と。