先日の「やるまい会東京公演」では『瓜盗人』のシテをいたしました。『千鳥』ほどではないにしろ、よくしゃべって動き続ける役で、なかなかくたびれました。 さて、お客様から「最後がわかりにくかった。マヌケでお人よしの瓜泥棒の話に、鬼やらいの習俗を接いだものか」とご質問をいただきました。...
「好きな狂言は何ですか」 これ、とてもよく聞かれますが、難しいですね。特に「一番好きなのは」と聞かれると、答えようがありません。 これから書くことも、多分何度も手をいれることになるのではないかと。...
「狂言の足運びで、足の指を浮かせて歩くのは、この世のものではないという表現なのですか?」 たしかに狂言の足運びを初めて見ると、爪先が上がるのが気になりますね。能も基本的に同じです。 これには別段、役作りとしての表現はないと思います。もちろん役柄によって運びは変わりますし、能楽は運びに感情をものすごくこめる芸能です。...
狂言をやっていると、いろいろなことを聞かれます。特に小学校で狂言をみてもらう時には、質問の時間をとることもあります。ここではそんな調子で、私も考えながら答えていきたいと思います。